エンビライナー工法の特長
非開削施工
発進立坑内に設置した推進機によって、埋設管を到達立坑に向けて順次布設していくため、路面を開削する必要がありません。特にエンビライナー工法は、画期的な推力伝達機構によって、推進工法では困難とされていた軟質な塩ビ管を高精度で布設できます。従来は管自体に推進力を伝達したのに対し、エンビライナー工法では土砂搬送に用いる内管に推進力を伝達させるため、管への負担を大幅に軽減します。
実績と信頼性
施工延長は、累計で4,930Kmに達し、同種の推進工法ではトップクラスの実績を誇ります。施工後の実態調査でも「管渠の水密性は保持され沈下、浮上り、変形などの経年変化は全く無い」という良好な結果を得ています。
難地盤対応
日本各地の地盤条件は必ずしも一定ではなく、軟弱地盤から岩盤層等の硬質層までさまざまであり、施工が困難を極める場合がしばしばあります。難地盤の施工に対しては、オーガ方式一工程式・泥土圧方式一工程式で推進する際に必要となるさまざまな掘削アタッチメントを用意し、組合せて使用することによって対応できます。
小スペース・ローコスト
推進装置はコンパクトに設計されているため、小型立坑からの発進が可能です。掘削排土方式のため泥水式のような大掛かりな地上設備が必要無く、作業に付帯するクレーン、発電機などの設備が小規模ですみ、トータル的なコスト削減に寄与します。
施工法
埋設管を精度良く推進するために、レーザーターゲット装置により先導管の偏位を測定します。同時に傾斜計で上下の傾きを確認、二重にチェックします。正常なら推進ジャッキを伸ばし、掘削しながら埋設管を推進してゆきます。このようにして、方向修正を行いながら埋設管を順次接続し発進坑から到達坑まで推進します。
1. 本体を発進立坑内に据付けて、先導管をセットします。
2. 地上で埋設管内に、ケーシング及びスクリューをセットし、坑内に降ろして接続します。
3. レーザーターゲット装置により方向を確認し、方向修正を行いながら埋設管を順次推進していきます。(掘削添加剤を注入する)
4. 2~3の作業を繰り返し、先導管を到達坑に到達させます。
5. 到達したら、到達坑よりヘッド及び先導管を回収します。スクリュー、ケーシング及び油圧ホースは、発進坑へ引き抜きます。
6. ケーシングとスクリューを引き抜きそれぞれ回収します。